同一URLで遷移するページを計測する際のタグマネージャー設定方法を紹介します。例えば、資料請求フォーム等で「入力」「確認」「完了」画面が同一のphpで書かれている場合は、URLが全て同じになってしまいます。
今回はこういった状況で、各画面に対し仮想ページビュー(virtual pageview)を設定し、仮のURLを作成することで計測できるようにしていきます。
1. 仮想URLの決定
各画面に対応した仮想のURLを決めます。今回は入力を「input」、確認を「confirm」、完了を「thanks」とします。そうすると資料請求ページのURLが「https://abc.com/shiryo/index.php」であるなら
入力:「https://abc.com/shiryo/input」
確認:「https://abc.com/shiryo/confirm」
完了:「https://abc.com/shiryo/thanks」
となるように設定していきます。
2. タグの追加
既存のタグマネージャータグとは別にタグを追加します。挿入する場所は、<!– End Google Tag Manager –>の直前か直後あたりがいいと思います。そこに下記コードを追加します。
・入力
1 2 3 4 5 6 |
<script> dataLayer.push({ 'trackPageview': '/shiryo/input', 'event': 'loadready' }); </script> |
・確認
1 2 3 4 5 6 |
<script> dataLayer.push({ 'trackPageview': '/shiryo/confirm', 'event': 'loadready' }); </script> |
・完了
1 2 3 4 5 6 |
<script> dataLayer.push({ 'trackPageview': '/shiryo/thanks', 'event': 'loadready' }); </script> |
3. タグマネージャーの設定
タグマネージャー側の設定をしていきます。
・変数タブで組み込み変数の設定から赤枠で囲まれた5つの変数にチェックを入れる
・変数タブでユーザー定義変数の新規から、各項目に入力して保存を選択
変数名:任意(今回はtrackPageviewとしました。)
変数のタイプ:データーレイヤーの変数
データレイヤーの変数名:trackPageview
データレイヤーのバージョン:バージョン2
・変数タブから同様にもう一つ変数を作成
変数名:event
変数のタイプ:カスタムイベント
・トリガーで新規から、各項目に入力して保存を選択
トリガー名:任意(今回は資料請求としました。)
トリガーのタイプ:カスタムイベント
イベント名:loadready
このトリガーの発生場所:一部のカスタムイベント
条件:「page URL」「含む」「(対象のURL)」
・タグで新規から、各項目に入力して保存を選択
タグ名:任意(今回は資料請求としました。)
タグの種類:ユニバーサルアナリティクス
トラッキングタイプ:ページビュー
オーバーライド:有効
トラッキングID:アナリティクスのID
フィールド:フィールド名「page」、値「{{trackPageview}}」
トリガー:今回作成したトリガー
補足ですが、この設定をした後に既存のタグから作成したトリガーを除外する必要があります。除外しないと、資料請求の計測が2倍で集計されてしまうからです。
タグの設定でトリガーの項目から「例外を追加」もできるようですが、私の環境で正しく機能しなかったため、下記の方法で新規トリガーを作成し既存タグのトリガーと入れ替えました。
トリガー名:任意(今回は資料請求除外としました。)
トリガーのタイプ:ページビュー
トリガーの発生場所:一部のページビュー
条件:「page URL」「含まない」「(対象のURL)」
まとめ
資料請求等はアナリティクスで目標設定することが多いため、今回のように同一のURLで遷移してしまうと、各画面ごとの計測を実施することができません。そういった際は仮想ページビューを作成し、集計できるよう設定しましょう。